セラードコーヒー


20世紀後半の1975年頃まで、未開のまま人を寄せ付けなかったセラード大丘陵は、厳しい大自然の中に悠然と横たわっていたのです。

このセラードの大地に、今から30年前人の手が入り本格的な農業が始まりました。
地球的規模で、20世紀最後とも云われたセラード農業開発は、日本からの協力もあって著しい成果を上げるに到りました。

しかし、その中にあって、近年セラードの名を揺るぎないものにしたのが、コーヒーなのです。 セラードでの高品質コーヒー生産への挑戦とその実績が、このセラードの大地を人類にとって価値の有る存在へと押し進め、確たるものとしました。

コーヒーで目醒めたセラードは、たった30年の短い時間で、300年続いたブラジルコーヒーへの価値評価を変えつつ、全く新しいコーヒー産地として生まれ変わったのです。

当初セラードの厳しすぎる自然環境は、高品質のアラビカコーヒーを求める者を悩ませましたが、セラード人間の気迫と近代技術の駆使でひとつひとつ問題が克服されてきました。 

セラード大丘陵のセラードと称されるがための土壌と気象特性が、ここでのコーヒーに一層の差別化を促したのです。 コーヒー豆の熟度が揃う、海抜1000m.を超える大地とメリハリのある雨期乾期の大陸性気候、大型機械化に向けての平坦な高原台地、独特な土壌と豊かな地下水源・・・・・・ 21世紀型コーヒー生産の理想郷と呼ばれるに相応しいものへと転じたのです。

セラードと画されるその地域特性と、その特殊環境下で育まれるコーヒー豆の味覚特性とが相まって確証され特定されて「セラードコーヒー」となりました。

2005年、セラードで生育し収穫された高品質アラビカコーヒーを「セラードコーヒー」と呼称し命名することが、国際基準のもとでブラジル政府から正式に認められました。
 

大陸性気候で、年間の平均気温は23度、雨期と乾期がはっきりしているのが特徴です。
雨期にあたる夏は暑く、集中的な降雨による一斉開花は、実の均一な熟成をもたらし、乾期にあたる冬は穏やかで、豆が発酵することなく、安定した収穫を集中しておこなうことができます。


雨期と乾期のメリハリのある恵まれた気候は、コーヒー栽培に大変適しており、良質のコーヒー豆の生育にかかせない大切な要素の1つです。
このセラード地域で生産されるコーヒー豆は、ブラジル全土における生産量の約15%を占めています。
 

平坦な地形で日が均一に当たる為、育成にブレが少ない。

灌漑は生産量の安定のためと、品質の安定に重要。
一斉開花⇒均一な結実⇒良質

セラードでは、恵まれた気候に加え、しっかりとした灌漑設備を整えているため、品質も生産量も常に安定した状態で供給できます。
また、栽培にあたっては、環境全体のバランスを考慮し、除草剤は撒かずに、あえて雑草にも肥料を撒いて十分に栄養を与え、その雑草を刈り取って地中に埋めることで栄養豊かな腐葉土を作り出し、コーヒーの木に還元されるよう、自然の営みを大切にしながら、地球に優しくかつ安全な方法をとっています。そのため、地中には、ミミズやアルマジロを中心とした小動物が多くみられ、セラードグループの農園ならではの特徴になっています。また、農園の隣に養豚場や放牧場がみられることも、セラードの農園の典型的な風景の1つです。
そのため、鶏、豚、牛糞を中心とした堆肥の確保が容易にでき、それらに加え、チェリーの果肉やパーチメントが堆肥として撒かれます。これらの環境は、大地に育まれた、力強くナチュラルなセラードコーヒーの原点となっています。

 


セラードグループでは除草剤を撒くのではなく環境バランス全体を考え雑草にも肥料を撒きます。
そして充分に養分を得た雑草を刈り取り地中に埋めることにより、やがて雑草が腐葉土となりコーヒーの木に還元されます。
この配慮から地中にはミミズやアルマジロを中心とした小動物が多く見られるのがセラードグループの農園の特長となっています。

堆肥は鶏、豚、牛糞を中心とし、その他にチェリーの果肉や、パーチメント等を撒きます。
コーヒーの他に畜産も盛んでコーヒー農園の隣に養豚場や放牧場が目につくのがセラードの典型的な風景です。そういった環境から堆肥の確保も容易で農園では積極的に堆肥が撒かれます。

セラードの農園では小動物が多いのは先に述べたとおりですが、昆虫が多い豊かな農地だからこそ鳥達も巣を作ります。 鳥や蜘蛛は害虫を駆除してくれる重要な役割を担います。
鳥がコーヒーの木に巣を作るまでになるには、減農薬は勿論のこと、収穫時にも非常に丁寧に摘み採らなければなりません。
セラードでは徹底的な環境維持に取り組んでいます。
 

 

記事情報:(株)セラード珈琲


 

カップオブプログレッシブセラード(セラードコンテスト品評会)

 

目的   セラードスペシャルティーコーヒーの探求

2005年、セラードで生育し収穫された高品質アラビカコーヒーを「セラードコーヒー」と呼称し命名することが、国際基準のもとでブラジル政府から正式に認められました。
 

主催   CACCER(セラード生産者協議会) FUNDACCER(セラード珈琲研究所) (株)セラード珈琲

CACCER(セラード生産者協議会)とは、ブラジル国ミナスジェライス州のセラード地域におけるコーヒー生産者の協会で、コーヒー生産の中心に位置を占める9団体から成り立っています。CACCERはセラードにおけるコーヒー生産者の組織化、地域マーケティングのコーディネイト、セラードコーヒー原産地品質保証書発行等を行います。
 

協力   SCAA(アメリカスペシャルティーコーヒー協会)

 


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